雨の日対策に!自転車用レインコートのフードが脱げない工夫をご紹介

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雨の日に自転車で移動する方にとって、レインコートのフードが脱げてしまうのは大きな悩みです。突然の風や体の動きによってフードが外れ、顔が濡れて不快な思いをすることも多いのではないでしょうか。

そんなフードの脱げを防ぐための具体的な工夫とともに、より快適な雨の日対策として、自転車用レインコートの選び方や便利なレイングッズまで、実用的な内容をご紹介いたします。

自転車用レインコートのフードが脱げる問題とは?

フードが脱げる理由

自転車用レインコートのフードが脱げやすい理由はいくつかあります。

レインコートの多くは歩行用に設計されており、自転車運転時の風圧を考慮していないことがあります。そのため、前から風を受けたときに直接フードがあおられ、簡単に後方へめくれ上がってしまうのです。

首まわりやアゴ下にしっかりとフィットさせる調整機能がついていない場合、走行中の振動や身体の動きによってフードがズレやすくなります。特に、軽量かつ撥水性の高いポリエステルなどの素材は、肌や髪に密着しにくく、滑りやすい特性があります。その結果、フードが頭にフィットせず、すぐに脱げてしまうのです。

フードの深さや形状によっても安定性に差が生じます。浅めのフードやツバのないデザインは風を受け流せず、脱げやすい傾向があります。

自転車に乗る際には、風圧・動き・素材の三点が重なり、フードが不安定になりやすい状態にあるのです。

自転車運転時にフードが脱げないレインコートの重要性

自転車運転中にフードが脱げると、雨が顔に直接当たって視界が悪くなり、運転に集中できなくなる場合も生じることでしょう。

とくに強い雨の中では、目に雨が入り痛みを感じたり、視野がぼやけたりして、前方の状況を正確に把握するのが難しくなります。これにより、信号や標識の見落とし、歩行者や障害物の発見の遅れといったリスクの可能性があります。

さらに、メガネを着用している方にとっては、雨粒によってレンズが濡れてしまい視界が歪んでしまうため、一層注意が必要です。ワイパーのないメガネでは、濡れるたびに拭き取ることもできず、ストレスが溜まる要因にもなります。

また、フードが脱げることで顔や頭部が濡れやすくなり、不快感が増すだけでなく、体温が奪われやすく、気温の低い日や風の強い日には、濡れた髪や服で冷えが進み、体調を崩すおそれにもつながります。

このような理由から、自転車用のレインコートには「走行中にフードが脱げにくい構造や工夫」が重要になります。風や動きに強く顔を雨からも守り、視界を確保し、体温を保ちながら安全に移動できるよう、フィット感のあるフードや工夫された設計のレインコートを選ぶことが求められるといえるでしょう。

フードが脱げないようにするための工夫

既存のレインコートを活用して、フードを固定する工夫をご紹介いたします。これだけでもかなり快適になるのではないでしょうか。

ヘアピンなど髪留めで固定

フード部分が大きくてゆとりのある場合や柔らかい透明なツバ部分がついている場合、ご家庭にヘアピンや髪留めがあれば、フード両端部分を一緒に髪に留めることで固定可能です。

フードと同じ色味にしたり、幅広の髪留めであれば複数留めずに済み、あまり目立ちにくくて便利に使えます。

より顔を濡らさないためには、さらに透明なバイザーなどと併用するとよいでしょう。

クリップを使った固定方法

シンプルで手軽にできる方法のひとつが、クリップを使ってフードと衣類を固定する方法です。

専用の帽子飛散防止のクリップも市販されていますので、そちらを2つ用いてフードと衣服を固定するのもよし、長さ調整可能な場合は、フードの首元を左右に留める方法も有効です。

また、ご家庭にあるものですぐに活用できる例として、書類用のクリッブや小さいサイズの洗濯ばさみとひもで、同様に使用すれば風で飛ばされにくくになります。

ボタンとゴム仕様で固定

フード首元の両端にボタンを1つずつ縫いつけて、あご下にゴムが通るようすれば、強風でも脱げにくく、簡単にご自身にフィットするよう調整できます。

髪を束ねる際のゴムは手芸店などで入手でき、色もレインコートに合わせて見た目もすっきりします。

ヘルメット・帽子との併用

自転車用のヘルメットやキャップをかぶったうえからフードをかぶると、フードがズレにくくなります。

近年では、ヘルメットの上に被せられるようなフード設計のレインコートも販売されていて便利ですが、レインコートのフードの大きさから、フードの上からヘルメットをかぶる場合もあり得るでしょう。

また、フードをかぶらずもしくはフードとさらに市販のあご紐付きレインハットを使用するのも、よい方法といえるでしょう。

カチューシャ・バイザー・フェイスガードとの併用

カチューシャで前方からフードを押さえる方法や、バイザー・フェイスガードを併用することで、フードの浮き上がりを防ぐことができます。

とくに透明なバイザーやフェイスガードは、視界を妨げずに顔への雨も防げるため、実用性が高いアイテムといえます。ただし、強風の場合バイザーやカバーごとあおられる場合がありますので、あご下や後頭部に紐を通すなどの脱げにくくする工夫が必要です。

自転車用レインコートの選び方

できれば自転車用で適切なサイズを選ぶ

自転車通勤や通学などで使用する出番が多い場合には、できれば歩行時との兼用ではなく自転車用のレインコートが適しています。

また、身体に合ったサイズを選ぶことが大切です。

小さすぎると動きにくくなり周囲の確認への支障が生じ、大きすぎると風でバタつきやすく、フードも安定しません。可能な限り試着して、袖丈や着丈、首元のフィット感を確かめましょう。

視界を確保でき脱げにくいフードデザイン

バイザー付きで顔の雨よけになるフードや、頭にフィットするドローコード付きで調整可能なデザインがオススメです。

特にフードのツバ部分が透明で適度な硬さのあるものは、左右や下を向いたときにも視界を確保しやすくなります。

セパレートタイプのメリット・デメリット

上下が分かれたセパレートタイプのレインコートは、身体にフィットし動きやすいのが大きな特徴です。特にパンツ部分がしっかり脚をカバーするため、走行中に裾がめくれて雨が入り込む心配が少なく、安定感のある着用感が得られます。また、フード部分も顔まわりに調整機能がついていることが多く、脱げにくい設計のものが多い傾向にあります。

一方で、上下に分かれている分、着脱にやや時間がかかるのがデメリットといえるでしょう。とくに朝の通勤・通学前など急いでいるときには、さっと羽織れるポンチョタイプと比べて煩わしく感じることもあります。また、濡れた状態での収納にもやや手間がかかるため、使用シーンに応じた選択が求められます。

ポンチョタイプのメリット・デメリット

ポンチョタイプのレインコートは、頭からすっぽりかぶるだけで簡単に着脱できるのが最大の魅力です。ゆったりとしたデザインのため、リュックを背負ったままでも着用でき、自転車全体を覆えるような裾広がりのタイプもあり、荷物ごと雨から守ることができます。

ただし、風の影響を受けやすい形状であるため、走行中にバタついたり、フードがズレたりしやすいのが難点です。視界を遮ることや、バランスを崩す原因にもなりかねません。そのため、裾やフードに風でめくれないような固定ベルトやストッパーが付いているタイプを選ぶと、より使用しやすくなります。軽快さと機能性のバランスを考えることがポイントです。

機能性素材の特徴と利点

自転車用レインコートを選ぶ際は、素材にも注目したいところです。

透湿防水素材は、外からの雨をしっかり防ぎつつ、内側の湿気を外に逃がしてくれるため、蒸れにくく快適な着心地を保てます。長時間の自転車走行でも汗による不快感が軽減されるため、梅雨時や夏の使用にも適しています。

また、軽量でやわらかい素材を使った製品は、身体の動きを妨げにくく、たたんだときもかさばらない点が魅力です。

耐水圧や透湿性の数値が明記されている製品であれば、使用目的に応じた性能の比較が可能です。加えて、耐久性や撥水加工の持続性もチェックしておくと、長く快適に使えるレインコートを選ぶ手助けになります。

特許取得の脱げないフードデザイン

さまざまな特許を取得しているレインコートがあり、とくにフードが脱げにくいことを標榜している製品もあります。

フードが頭の形に沿ってしっかりフィットするよう形状記憶ワイヤーが入っているものや、バイザーと一体化したデザイン、フード前面が鼻下まで覆われスナップ留めするタイプ、首の部分が回り振り向いてもフードがずれない構造など、実用的な工夫が盛り込まれたもの等々が、販売されていることを知りました。

検索なさってみると、思わぬ発見があるかもしれませんよ。

レインコートのメンテナンス方法

自転車用レインコートを長く快適に使うには、日々のメンテナンスが大切です。

使用後は水滴を軽く拭き取り、風通しの良い場所で陰干しして湿気をしっかり取り除きましょう。生地を劣化させる原因になるため、直射日光は避けた方が無難です。

汚れが気になる場合は、中性洗剤とぬるま湯でやさしく手洗いしましょう。洗濯機の使用は防水性能を損なう可能性があります。

また、乾燥後には防水スプレーを定期的に吹きかけておくことで、撥水効果を維持しやすくなります。

折りたたんで保管する場合は、必ず完全に乾いていることを確認してからにしましょう。湿気が残っているとカビや臭いの原因になります。

レイングッズで雨の日の自転車運転を快適に

荷物を濡れさせない収納法

雨の日の自転車で悩みのタネになるのが、荷物の濡れ対策です。ポンチョタイプのレインコートで中に背負った場合にも、強い雨で染み込んで濡れてしまうといったこともありますよね。

そんなときは、防水加工が施されたレインバッグの活用がおすすめです。完全防水タイプや止水ファスナー付きのものを選べば、中身をしっかりガードできます。

リュックサックを使う場合は、バッグ全体を覆うレインカバーも頼もしい存在です。

いずれもコンパクトに折りたためるものが多く、携帯性にも優れています。

また濡らしたくない書類やスマホなどは、防水ポーチやA4サイズのビニール袋も折りたたんで一緒にバッグの中に常備しておくと、万が一バッグやリュックが濡れてしまった場合にも、中の貴重品を守りやすくなります。

レインシューズカバー

雨の日の足元対策で長靴をはいていたのに、足首のすき間から雨が入って来て足が濡れてしまったという場合もあります。

それに対しては、レインシューズカバーという選択肢もあります。これは普段履いているスニーカーや革靴の上から簡単に装着できるカバーで、持ち運びに便利な軽量タイプが多いのが魅力です。通勤・通学時や旅行先でも、突然の雨に備えてカバンにひとつ入れておくと便利です。

さまざまなタイプのものがあり、用途に応じた選び方をすることで快適性が高まります。

例えば、

  • 簡易的な履き口にゴム入りのビニール製なら、短時間使用や使い捨てに
  • 履き口が長靴のよう長くゴム紐入りでフィットするタイプなら、ポンチョがめくれても
  • 滑りにくい靴底のデザインなら、ペダルも漕ぎやすく
  • ファスナー式で脱ぎ履きもしやすいタイプなら、複数の訪問先にも
  • 防水性の高いTPUやPVC素材のタイプなら、跳ね返りや水たまりからの侵入を防ぎ歩行兼用にも 等々

濡れた足元は不快感だけでなく、風邪や体調を崩す原因にもなりかねないため、しっかりと対策をしておきたいですね。

折りたたみ式ハンガー

外出先で濡れたレインコートを一時的に干したいときに活躍するのが、折りたたみ式ハンガーです。使用時は広げて一般的なハンガーとして使え、使わないときはコンパクトに折りたためるため、携帯にもとても便利です。

バッグやサイドポケットに入れておけば、急な雨でレインコートやタオルが濡れてしまった際にも、コインロッカーやトイレの個室、職場のロッカーなどでさっと干すことができます。軽量ながら丈夫な素材を使った製品が多く、旅行やキャンプなど、日常以外のシーンでも重宝します。ひとつ持っておくと、雨の日の不快感を減らすちょっとした味方になりますよ。

すぐに拭ける吸湿・速乾タオル 

雨で濡れた顔や手元、バッグやサドルなどをサッと拭きたいときに便利なのが、吸湿性に優れた速乾タオルです。

マイクロファイバー素材などを使ったタオルは、軽くて吸水力が高く、使ったあともすぐに乾きやすいのが特徴です。

一般的なタオルよりもかさばらず、折りたたんでコンパクトに持ち運べるので、自転車通勤や通学の際にもバッグのポケットに1枚入れておくとよいでしょう。繰り返し使っても乾きが早いため、外出先でも手軽に活用できます。

なかでも、防水ポーチなどの裏側に配されたものは、濡れたままバッグにしまうことができて便利です。

レインコートのフードや袖口にたまった水滴を拭き取るのにもぴったりな、実用的なレイングッズのひとつです。

まとめ

自転車用レインコートのフードが脱げる問題は、固定する工夫と正しいアイテム選びで大きく改善できます。

クリップやゴムでの固定、ヘルメットやバイザーの併用など、手軽に試せる方法がたくさんあります。

また、機能性やフィット感に優れた自転車用のレインコートおよびレイングッズを選ぶことで、雨の日の自転車移動も快適になります。

日々の通勤や通学、買い物など、雨の中でも気持ちよく自転車に乗れるよう、今回ご紹介した対策を取り入れてみてくださいね。

 

 

 

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