じゃがいもの調理方法として「茹でる」と「レンジ加熱」、どちらが正しいのか悩むことはありませんか?
レシピによって「茹でる」もしくは「レンジで加熱」と、異なる方法が提案されている場合がありますから、どちらを選ぶか誰しも迷うこともあるでしょう。
結論としては、じゃがいもの調理方法はどちらも正しく、上手に使い分けるのがよさそうです。
今回は、それぞれの特徴とメリット・デメリット、調理方法のポイントをご紹介します。ご参考になさってください。
じゃがいもは茹でてもレンジでもOK!使い分けを
じゃがいもの調理方法は、茹でるのもレンジ加熱もどちらも正しい方法で、どちらを選んでもよいのです。
両者の加熱方法の特徴や違いを知って使い分けると、失敗が少なく便利に調理できるのではないでしょうか。
・ある程度の量をじっくり美味しく仕上げたいなら「茹でる」
・ 少量や急ぎのときは「レンジ加熱」
それでは、じゃがいもを「茹でる」と「レンジ加熱」の違いをそれぞれお伝えしていきます。
じゃがいもを「茹でる」メリット・デメリット
メリット:
・ 量が多い場合でも、失敗が少なく、均等に加熱できる
・ ほくほくした食感が楽しめ、じゃがいも本来の味わいが引き立つ
茹でると水分が程よく保たれ、しっとりとした仕上がりになるため、風味も良く、よりおいしく感じられます。
デメリット
・ 時間がかかる
例えば、じゃがいもを丸ごと茹でる場合、30分ほど要することもあるため、急いでいるときには不便さを感じるかもしれません。
対策)
・食感が残る適度な大きさにカットすることで、茹で時間を10分〜15分程度短縮することが可能です。ただし、カットが小さすぎると崩れやすくなるので、つぶして使用する時以外は、ほどよい大きさを保ちましょう。
じゃがいもを「レンジ加熱する」メリット・デメリット
メリット
・ 少量なら、短時間(1個5分程度)で火が通る
・ 水溶性の栄養素が残る
レンジ加熱の最大のメリットは、スピードです。5分程度で加熱が完了するため、忙しい日や時間がない時、手早く少量のじゃがいもを加熱したいときには、この方法が便利です。
また、水溶性の栄養素が流れ出にくく、その分、栄養を摂ることが出来ます。
デメリット
・ 加熱ムラが起きやすく、食感がパサついたり、加熱中に破裂することもあり要注意
電子レンジは性質上、食材に均等に熱を通すことが難しく、部分的に「加熱ムラ」が発生しやすくなります。このため、一部が過剰に加熱されてしまい、食感がパサついてしまうこともあります。
また、水分が蒸発し過ぎて破裂が起こることもあるため、注意が必要です。
対策)
・じゃがいもを水で湿らせてからラップをかける方法がありますが、それでも仕上がりにばらつきが出ることがあります。
・加熱ムラを防ぐため、レンジの加熱時間や設定を細かく調整するとよいでしょう。
じゃがいもの茹で方とレンジ加熱のポイント
それぞれのコツを押さえて、上手に調理しましょう。
じゃがいもの茹で方:水から入れて加熱する
じゃがいもを茹でる際、大切なのは「水から茹でる」ことです。じゃがいもは熱が通りにくいので、いきなりお湯で茹でると外側ばかり火が通り、中が生のままになりやすいからです。
その結果、仕上がりにムラが出たり、表面が崩れてしまうことがあります。だからこそ、じっくりと水から茹でることが肝心で、皮付きのままでもカットしてから茹でる場合も同様です。
皮付きのまま茹でる手順
- じゃがいもを洗って泥や汚れを落とし、毒素ソラニンが含まれる芽を取る
- 鍋にじゃがいもと、浸かるくらいの水を加え、火にかける
- 沸騰後、中火で15~20分。大きさや量で時間は異なるため、竹串やフォークを刺して、スッと通れば完成
※茹でた後、皮を剝く場合は、あらかじめ皮に数ミリの深さで一周切れ込みを入れておくと、剝きやすくなります。
カットして茹でる手順
- じゃがいもを洗って泥や汚れを落とし、毒素ソラニンが含まれる芽を取る
- 皮を剥き、適当な大きさにカットする(煮崩れないようやや大きめに)
- 鍋にカットしたじゃがいもと、浸かるくらいの水を加え、火にかける
- 沸騰後、中火で7~10分。竹串やフォークで確認して、スッと通れば完成
じゃがいものレンジ加熱方法:水分を保つ工夫
レンジで加熱する際、大切なのは、「適切に水分を保つ」ことです。水分が少ないと破裂や焦げの原因になるため、濡れた状態でラップします。
また、初めからオート機能を使用するよりも、じゃがいもの大きさや量によって加熱時間をこまめに追加・調整しながら、火の通り具合を確認するとよいでしょう(レンジの特性や加熱時間の感覚もつかめてきます)。
皮付きのままレンジ加熱する手順
- じゃがいもを洗って泥や汚れを落とし、毒素ソラニンが含まれる芽を取る
- 水に濡れたままのじゃがいもを、ラップでふんわり包む
- 500W〜600Wのレンジで約3分加熱。じゃがいもを押して柔らかければOK、まだ固いときは、30秒ずつ追加で加熱し確認
- 加熱後、数分キッチンペーパーとラップをしたまま、予熱で内側まで火を通し仕上げる
※ラップは少し空気を含ませるように包むことで蒸気が逃げやすくなり、破裂を防ぎます。
※水が滴らない程度に濡らしたキッチンペーパーでじゃがいもを包んでから、ふんわりラップをかけて加熱する方法もあり、同様に加熱します。
※茹でた後、皮を剝く場合は、あらかじめ皮に数ミリの深さで一周切れ込みを入れておくと、剝きやすくなります。
カットしてレンジ加熱する手順
- じゃがいもを洗って泥や汚れを落とし、毒素ソラニンが含まれる芽を取る
- 好みのサイズにカットして、数分間水にさらす
- 少し水気の付いたカットじゃがいもを、重ならないよう耐熱皿に並べ、上からふんわりラップをかける
- 500W〜600Wのレンジで約2分半加熱。竹串を刺してスッと通れば加熱完了、まだ固い場合は10秒ずつ追加で加熱し確認。
※数分間水にさらすことで余分なデンプンが流れ、加熱中のベタつきを防ぎます。
まとめ
じゃがいもの調理方法について、茹でる方法とレンジ加熱にはそれぞれメリットとデメリットがあります。
茹でる方法は、時間はかかりますが、均等に加熱されてほくほくとした仕上がりになります。
一方、レンジ加熱は短時間で調理でき、栄養素の流失が少ないという点で優れていますが、加熱ムラが生じやすく、食感がやや不安定になることがあります。
それぞれの調理ポイント(水から茹でる、濡らしたキッチンペーパーとふんわりラップでレンジ加熱等)を押さえた上で、賢く使い分けたいものです。
・ある程度の量をじっくり美味しく仕上げたいなら「茹でる」
・ 少量や急ぎのときは「レンジ加熱」 |