目玉焼きを作ったあと、時間が経って冷めてしまうこともありますよね。
再加熱すると白身が硬くなったり、黄身が固まったりしがちですが、調理器具別に少し工夫することで、あの半熟の黄身をキープしたままおいしくいただけます。
今回は、フライパン、電子レンジ、オーブントースターで温め直す方法をご紹介します。
半熟目玉焼き温め直しのポイント
目玉焼きを温め直す際、「白身が硬くなりすぎる」「黄身が破裂する」「水分が抜けてパサパサになる」といった残念な経験をすることが多々あります。
これらは、すべての方法に共通する食品内の水分を保つ加熱方法や加熱時間の調整と、調理器具に合った工夫で解決され、おいしく温め直すことができます。
以下にポイントをご紹介します。
加熱時間は短く様子を見ながら
黄身を固めずに温め直したい場合は、加熱時間を短くし、余熱で仕上げるのがポイントです。
特に電子レンジの場合は10秒ずつ様子を見ながら温めるなど、加熱が足りない場合は追加する気持ちの方がうまくいきます。
蒸し焼きで乾燥を防ぎふんわり仕上げる
加熱中に水分が失われると、白身が硬くなったり、黄身がパサパサになったりします。
フライパンやオーブントースター、電子レンジで温める場合、少量(大さじ1~2)の水を加えフタやアルミホイル、ラップ、クッキングシートで蒸し焼きにすると、しっとりした食感に仕上がります。
破裂を防ぐ穴開けとラップ使い
電子レンジで温める際、黄身が破裂しやすい原因は急激な加熱にあります。
黄身の膜につまようじなどで1~2か所穴開けしてラップをふんわりとかけることで、内部の圧力を適度に分散させ、破裂を防ぐことができます。ラップの代わりに耐熱容器のフタを軽くのせてもOKです。
半熟目玉焼きを温め直す方法:調理器具別
フライパン、電子レンジ、オーブントースターの順に、その方法をご紹介していきます。
フライパンでの再加熱方法
- フライパンに目玉焼きと少量(大さじ1)の水もしくはお湯を入れて弱火で1~2分ほど温めます。
- この時、アルミホイルやクッキングペーパーにのせれば、油不要で均一に温まり取り出しやすくなります。焦げ付きにくい加工の施されたフライパンでは直に入れてOKの場合があります。
- 高温で加熱すると白身が固くなってしまうため、フタをしてじっくり温め余熱を利用しましょう。
- フライパンに少量の水(大さじ1〜2)とアルミホイルで包んだ目玉焼きを入れ、フタをして中火で1〜2分加熱します。間接的な蒸気で目玉焼きがよりしっとりと温まります。
電子レンジで破裂を防ぐ温め直し方
- 黄身の膜につまようじなどで1~2か所穴開けして耐熱皿に乗せ、少量の水を加えてラップをふんわりとかけます。シリコンスチーマーの場合はフタをのせます。
- 電子レンジで500~600Wで20〜30秒加熱し、温まったらすぐに取り出します。
- 長時間加熱すると黄身が破裂する可能性があるため、温め直しなどのオート機能の使用は控え、こまめに確認しながら、もう少し温めたい場合は、10秒ずつ追加で加熱しましょう。
オーブントースターを利用した温め直し
- 耐熱容器にアルミホイルを敷き目玉焼きをのせた上からも被せて、200~220度で1~2分温めたあと庫内で保温するのがおすすめです。これにより焦げや乾燥を防ぎふんわりと仕上がります。
- スチーム機能がある場合にはよりしっとり感を保つことが可能です。また、少量の水を入れた小さな耐熱容器を入れて加熱することで同様の機能が得られます。
状況別でおすすめの方法は?
最も簡単な方法は
黄身に穴開け後、電子レンジで10秒ずつ加熱するのが最も手軽な方法です。短時間で温められ、洗い物も少なく済みます。
キッチンにいる時なら
フライパンに少量の水を入れ、蓋をして蒸し焼きにする方法がおすすめです。これなら、キッチンで他の作業と並行して短時間で温め直せます。
黄身とろりをより残したい
アルミホイルで目玉焼きを軽く包んで、フライパンもしくはオーブントースターにお湯を少量入れ、間接的に蒸し焼きする方法で短時間温め、余熱を利用するのがよいでしょう。しっとりとろりが保たれやすい条件が揃っているといえます。
半熟目玉焼きが人気の理由と家庭料理
目玉焼きは日本の家庭で定番の料理として親しまれており、そのシンプルさとおいしさ、幅広い食材との相性の良さによる汎用性の高さから、多くの家庭で日常的に作られています。
目玉焼きの火通し加減の好みには個人差があり、固焼きも半熟焼きも人気があります。
相性のよい食材は
目玉焼きは、シンプルながらさまざまな食材と相性が良く、ご飯やパン・パスタ・肉・魚・野菜・豆類などほぼどのような食材とも組み合わせが可能です。
とくに簡単なところで例を挙げるならば、ベーコンやチーズ、アボカドなどと組み合わせることで、さらにおいしくボリュームも満足感もアップします。
定番のベーコンやウィンナーと一緒に焼くと、肉の旨味が卵の味を引き立て、朝食として満足感がアップします。また、チーズをのせて少し溶けた状態で食べると、まろやかさが増して一層美味しくなります。さらに、アボカドやトマトなどの野菜と合わせれば、リッチな味わいが楽しめます。
料理のバリエーションも広がる
半熟目玉焼きは、ただ単体の卵料理にとどまらず、ハンバーグ、トースト、カレーやロコモコを始めさまざまな丼物のトッピングとしても活用できます。
例えば、ハンバーグの上にのせれば、ジューシーな肉の旨味と黄身のまろやかさが融合し、贅沢な一品になります。また、トーストに目玉焼きをのせれば、シンプルながらも食べ応えのある朝食が完成します。カレーにトッピングすれば、スパイシーな味わいと卵の優しい風味が絶妙にマッチし、さらに食欲をそそります。ロコモコ丼では、肉の旨味と卵のまろやかさが相まって、ボリューム満点なランチにもぴったりです。
その他、野菜やチーズなどの種類を替えながら組み合わせれば、忙しい朝の一品として手軽に変化をもたらすのに役立っています。
半熟の黄身とろり感が生むおいしさの再現
半熟の黄身は、口の中で広がる濃厚な味わいが魅力です。ご飯やパン、さまざまな食材に絡めて食べると、一層おいしくなります。黄身が程よく半熟であることは、食事において心地よいアクセントとなり味わいを深くし、シンプルな料理であっても十分に満足感を与えてくれるものです。
それは温かい状態でより際立ち、冷めると食感が変わってしまうため、温め直してとろり感を復活させて食べたいと願うのにも頷けるのではないでしょうか。
余った目玉焼きを用いたアイデア
チキンライスにのせたり、サンドイッチに挟んだりすることで、時間の経った目玉焼きもおいしくいただきましょう。
これまでの章を参考に温め直して他の料理にトッピングするほか、冷めた状態で活用したり、温かいご飯やパスタなどにのせてしばらく置くことで間接的に目玉焼きも温まり、黄身とろりもある程度復活することが期待できます。
例えば、チキンライスに目玉焼きをのせてしばらく待てば、洋風な料理にも和風な料理にも合う、黄身とろりでボリュームたっぷりの一品になります。また、サンドイッチに目玉焼きを挟んで、ベーコンやレタスと一緒に食べれば、具だくさんのおいしいサンドイッチに早変わりしますよ。
まとめ
半熟目玉焼きを温め直す際には、水分を保つ加熱方法や加熱時間の調整、調理器具に合った方法を選ぶことが大切です。
主に具体的な方法は、
- 加熱は短時間で余熱を利用し、様子を見ながら追加する
- 少量の水を加え、フタやアルミホイル(電子レンジはラップ)で蒸し焼きにする
- 電子レンジ加熱では黄身の膜につまようじで1~2か所穴開けする
フライパンの火を止めて作りたての半熟目玉焼きが冷めないように保温しておく場合は、余熱による火入りが進み固くなるのを防ぐため5~10分未満にとどめておくのがポイントです。
それ以上時間が空く場合は、いったん火から下ろし、食べる直前に短時間温め直す方が、しっとりとろりの半熟を味わえるようです。
フライパンや電子レンジ、オーブントースターを活用し、おいしさを保ちながら温め直しましょう。