テレビの電源を切った瞬間、黒い画面に白いほこりが浮かび上がると、掃除したばかりなのに…と面倒に思いませんか?
テレビ周辺は静電気や配線の多さ・裏側やすき間などでほこりが集まりやすい場所です。その理由とともに、100均アイテムも使った手軽なほこり取り、掃除の手順や注意事項、日頃の対策について簡単に実践できる内容をご紹介いたします。
テレビ周りのほこり対策と掃除の必要性

家電の静電気に集まりやすいほこり
テレビや周辺機器は、使っているだけでわずかな静電気を帯びやすく、空気中の細かいほこりを引き寄せます。
特に乾燥する冬や暖房を使う時期は、静電気の影響が強まり、拭いてもすぐにまたほこりが付くことがあります。
そのため、できるだけ静電気がたまらないようにし、画面を強くこすらずやさしく拭くことが大切です。
カーテン・ファブリックなど生活空間による影響
カーテンやラグ、クッション、衣類などの布製品から出る細かい繊維が、空気の流れに乗ってテレビの周りに集まりやすくなります。
これらの繊維は乾燥していると舞い上がりやすく、いつの間にか画面やテレビ台に積もってしまいます。
テレビを掃除するときは、近くのカーテンやソファも軽く払っておくと、ほこりの戻りを減らせます。
掃除しにくいテレビ裏の電源ケーブル・配線にたまりやすい
テレビの裏側は風通しが悪く、コードが入り組んでいるため、ほこりがたまりやすい場所です。
そのままにしておくと、コンセント部分にほこりが入り込み、発熱や異常の原因になることがあります。
とはいえ裏側は見えにくく掃除もしづらいので、配線をまとめて整理し、掃除しやすい環境をつくることも必要です。
ケーブルカバーや収納ボックスを活用して、掃除のたびに簡単にアクセスできるようにしておくとよいでしょう。
テレビ画面の汚れの種類と画面への影響
テレビ画面に付く汚れは、ほこり以外にもあります。
それぞれの原因によって見え方も変化してしまうため、お手入れが必要です。
- ほこり
空気中を漂う細かなほこりが静電気によって吸い寄せられ、画面の上に積もります。積もったままにすると、映像が白っぽくくすんで見えるようになります。 - 手のあと(指紋や皮脂)
画面を触ったときに残る皮脂や指紋は、光が当たるとムラになって目立ちます。特に日中の自然光や照明の下では、輪郭が曇って見えることもあります。 - 水滴や油分、煙など
水や油が飛んだり、煙などが付着したりすると、シミのような跡が残ることがあります。これを放置すると、跡が固まりやすくなり、画面の表面が傷みやすくなります。
掃除をするときは、まず乾いた柔らかい布でやさしく拭くことが基本になります。
こまめに掃除することのメリット
短時間の「サッと拭き取り」を積み重ねると、汚れが固着しにくくなり、普段の手入れが軽くて済みます。
道具を手が届く場所に置き、使い捨てタイプも用いて、毎日の行動とセット(朝のテレビ起動前/就寝前など)にするのが続けやすいコツです。
100均も活用:テレビ画面や周囲のほこり取りアイテム8選と使い方

以下に挙げているアイテムのほとんどは、100均ショップで揃えることができます。
購入の手間を省くまとめ買いや、より使い勝手や高品質・容量などを求める場合には、ホームセンターやネットショップを利用なさってくださいね。
画面のほこり取り
毛足の長いハンディモップ
静電気対策加工のあるモップで、画面を撫でるように一方向へ滑らせてほこりを払うのが基本です。往復させると再付着しやすいので、上から下へ一筆書きがコツ。
使用後は屋外で軽く払って保管し繰り返し使用できます。
マイクロファイバークロス
画面用のやわらかいクロスを乾いた状態で使用します。力を入れず、面を広く当てて直線的に拭き上げるとムラになりにくいくなります。
手垢などが気になるときは、別のきれいなクロスを用意して後述の専用クリーナーと併用します。
画面専用クリーナー
画面専用クリーナーには、スプレータイプとシートタイプがあり、シートタイプは100均ショップでも販売されています。その場合は、ドライタイプがおすすめです。
スプレータイプは液晶・有機EL対応の画面専用を選び、直接スプレーせずクロスに少量含ませます。コーティングが剥がれてしまう研磨・強溶剤系は避け、使用前に取扱説明書の記載も確認しておきましょう。仕上げは乾いたクロスで軽く拭き上げます。
テレビ周囲のほこり取り

裏側まで届く柄の長い静電気ほこり取りモップ
テレビ背面の凹凸や配線の隙間まで届く、伸縮性のあるロングタイプが便利です。
通気口やスリット部分には、押し込み過ぎないのがポイントです。
天井や壁・家電ラック上段や壁掛けテレビの上側など、他の場所の清掃にも流用できますよ。
画面以外なら掃除用ドライシート
裏側・天板・棚板・スタンド脚など、画面以外の平面にはドライシートが手早く、ほこりを集めた後はそのまま使い捨て出来て便利で、掃除が継続しやすくなります。
画面に対しては、傷つける恐れがあるため使用しませんので、ご注意くださいね。
リモコン掃除にはスライム・輪ゴム
ボタンの隙間に入り込むクリーナースライムは、電池を外した後、押し込みすぎないよう軽く押当て少し時間を置き、ゆっくり剥がすだけで細かい部分のほこりや汚れを吸着してくれます。
液残りしにくいタイプを選び、仕上げに乾いた綿棒で細部を整えるときれいに仕上がります。
輪ゴムを使用して、ほこりを取り除く方法もあります。
輪ゴムをカットして一本にした後、結び目を2~3個作りリモコン上を転がしながらほこりを絡め取っていくものです。こまめに行えばコツをつかみ簡単になりますよ。
細かい部分は綿棒・木綿手袋
通気口やスピーカー、ベゼル(テレビ画面の外側を囲むフチ部分)の段差は、綿棒で拭きとるとよいでしょう。最近のテレビでは細く作られているため、ほこりや指紋が付きやすい場所です。
また、薄手の綿素材の手袋(もしくは軍手)を装着し、指先でフチに沿って軽くなぞると、傷つけにくく細かいチリも絡めとることができますよ。
テレビ画面や周囲の保護・整理

配線カバー・ケーブルボックス・コンセント収納ボックス
ケーブルや配線の保護と整理の両方が叶うアイテムで、まとめる・覆うことにより掃除もしやすくなります。
配線カバーやコンセント収納ボックスは、100均での販売もあります。また、他目的の収納ボックスを代用するなど工夫されている例も見かけます。
液晶テレビ保護パネル・保護フィルム
いづれも100均での販売はありませんが、
アクリル製の保護パネルは拭き取りが容易で、画面に直接手が触れにくいためキレイを保ちやすくなります。
透過率の高い製品を選び、取付前後で表示設定(明るさ・コントラスト)を微調整することで、見え方の違和感も少なくなります。近年では、ブルーライトカット機能や帯電防止機能を備えた商品なども販売されています。
保護フィルムは貼る際に気泡が入りやすいため、製品選びに注意が必要でしょう。
テレビ周りの収納・整理
表面に物が出ているほど、ほこりの止まり木が増えます。
リモコン・ゲームソフト・外付けメディアはボックスや引き出しにまとめ、飾るモノと使うモノを分け、余計なものは出しておかないようにすることで、日々の拭き取りが短時間で済みます。
テレビ周りのお掃除方法との留意点

テレビ画面掃除での使用は避けた方がよいアイテム
- アルコールやエタノール:コーティング面の変質やひび割れの原因となる場合があります。
- 水拭き、一般的な洗剤やクリーナー:成分や含水量によっては輪ジミ・にじみの要因になります。必要な場合は画面専用クリーナーをクロスにごく少量が基本です。
- ティッシュ・一般掃除用シート(ウェット/ドライとも)・メラミンスポンジ:繊維の粗さや研磨性により、微細な擦り跡につながることがあります。
テレビ画面掃除の方法・手順

- 電源を切り、プラグを抜く:表示面の帯電を抑え、作業中の誤操作も避けられます。
- 画面のほこりをハンディモップではらう:まずは乾いた粉塵のみを軽く除去。
- マイクロファイバークロスで拭く:直線でやさしく。ムラが出たら面を変えてもう一度。
- 落ちにくい汚れは液晶画面クリーナーで拭き取る:クロスに少量だけ含ませて部分対応。
- 必要時きれいなマイクロファイバークロスで乾拭きする:仕上げは軽いタッチで。
専用クリーナー・静電気防止スプレーの使用と拭き方
専用クリーナーおよび静電気防止スプレーを使うときは、「直接スプレーしない」「使う量は最小限」「拭き筋は一方向」の3つが基本です。
クロスに少量だけ含ませ、画面の上から下へ、または左から右へと一定方向にやさしく拭きます。
往復せず、一方向に動かすことでムラが出にくくなります。
拭くときは、まず画面全体を仕上げてから、最後にフチ(ベゼル)部分を乾いたクロスで拭くのがおすすめです。
画面とフチを別々に掃除することで、液が隙間に入り込みにくくなり、仕上がりもきれいになります。
最後に乾いたクロスで同じ方向に軽く乾拭きすると、水分や拭き跡が残りにくく、全体がすっきり整います。
静電気防止スプレーも同様に使用することで、ほこりの再付着を防ぎやすくなります。
先に機器周辺のほこりを掃除で取り除いておく
画面を仕上げたあとに背面を払うと、再びほこりが舞い戻ってしまうこともあります。
背面→台→画面の順で進めると、やり直しの手間が減ります。
掃除のタイミングや頻度と習慣づけ
- 毎日1分:起床後または就寝前に、モップで画面まわりを一撫で。
- 週1回:画面をクロスで拭き上げ、リモコンやスタンド、ボード天板を整える。
- 月1回:背面の配線・通気口・ボード下部を重点リセット。必要に応じて配線を組み替え。
道具はテレビ台の引き出し/側面フック/マグネット収納へ常備し、“取りに行かないで届く位置”に置くと続けやすくなります。
普段からほこりや汚れをためにくい対策

帰宅時に外からのほこりを室内に持ち込まない習慣
玄関で上着の表面を軽く払う、クローゼットに直行する動線をつくるだけでもリビングへの持ち込みが減ります。
衣類用コロコロを玄関近くに常備するのも一案です。
日頃からのお部屋の整理・清掃

テレビ周りのほこりを減らすには、テレビ台だけでなく部屋全体の整理も欠かせません。
テレビ台の上には装飾品や小物をできるだけ置かず、「何も置かない前提の空きスペース」をつくるのがポイントです。リモコンやゲーム機などは、引き出しや収納ボックスにまとめてしまうことで、掃除のときに物を動かす手間を減らせます。
床面も、直接物を置かず、家具の下や通路を広く空けるように意識すると、モップや掃除機がスムーズに通り、ほこりがたまりにくくなります。
掃除の順序は、ドライワイパーで軽く払ってから掃除機をかけるのが理想的で、ほこりが舞い上がらず、テレビ台の上への戻りも防げます。
また、ファブリック素材のソファーや収納アイテムからもほこりが出やすくなるため、コロコロ粘着テープやハンディ掃除機を活用するなど、気づいた時にこまめにほこりをとっておいた方が楽です。
カーテンの洗濯・天井や壁の定期的な清掃
カーテンや壁・天井にもほこりはたまりやすい場所が多く、意外とテレビ周りの汚れにもつながります。
カーテンの繊維片は空気の流れに乗って部屋中を移動するため、シーズンに一度の洗濯を習慣にしましょう。すぐに洗濯が難しい場合は、カーテン上辺を静電気ほこり取りモップで軽く払うだけでも違います。
静電気ほこり取りモップは天井や壁の上部の掃除にも使えるため、長柄タイプを1本常備しておくと便利です。
天井や壁のほこりを落とすときは、上から下への順番で行うのが基本です。
最後に床を仕上げることで、全体のほこりを効率よく取り除けます。部屋全体を「動かしやすく、拭きやすい」状態にしておくことで、テレビ周りの清掃もぐっと楽になります。
室内干しの影響と工夫

室内干しは衣類の繊維片やほこりが空気中に舞いやすく、テレビ周りにも飛びやすい要因になります。
特にリビングで干す場合、風の流れがテレビ方向へ向かっていると、画面や台の上に繊維が積もりやすくなります。これを防ぐためには、サーキュレーターを壁沿いから窓方向へ送風するのがよいでしょう。空気の流れを外向きに誘導すると、ほこりが部屋の中心やテレビ側に流れにくくなります。
また、できるだけ干す場所をリビングやテレビのある部屋から離すことも大切です。
脱衣所や浴室乾燥機を活用したり、部屋の中央を避けて風の通り道を確保するなど、少しの工夫でほこりの漂いを抑えられます。
空気清浄機の活用と設置場所
空気清浄機は、部屋のほこり対策に欠かせないアイテムのひとつです。
より効果を発揮させるには、設置場所が重要で、おすすめは、人の動線やエアコンの吹き出し口の近くに置くこと。空気が動く場所に設置することで、ほこりや花粉などの微細な粒子を取り込みやすくなります。
一方で、テレビのすぐ横に置くと、風でほこりが舞い上がってしまうことがあります。
テレビとは1メートルほど離した位置に置くと、風の影響を受けにくくなり、空気の流れも安定します。床置きタイプの場合は、壁から10〜20cmほど離して設置するのが理想的で、吸入口がふさがらず、ほこりを効率よく吸い込むことができます。
また、月に一度フィルター掃除をして吸引力を保つと、部屋全体のほこり抑制にもつながります。
テレビ画面との距離と飲食・歯磨き
テレビの近くで飲食や歯磨きをすると、目に見えない水滴や油分が飛び、画面にシミのような跡を残すことがあります。とくに揚げ物や炒め物などの油を含む料理は、細かな油煙が部屋中に広がりやすく、テレビ画面に付着すると落ちにくい汚れになります。
とはいえ、朝食などでキッチンやダイニングとリビングが一体化している場合、テレビをつけながら食事をとることも多いですよね。
そのようなときは、テレビにできるだけ近づかないように1メートル前後の距離を保つ、画面の正面ではなく少し斜めの位置に座るなど、ちょっとした工夫で汚れを防ぎやすくなります。
料理中はコンロとテレビの間に一時的に仕切りを置く、またはフタ付きの調理器具を使うなども役立ちます。
歯磨きの際も、飛び散った水分がテレビ方向へ向かうと画面に斑点が残ることがあります。歯磨きやうがいは洗面所で行うのが基本ですが、やむを得ずリビングで行う場合は、テレビに背を向けて行うなど、方向を工夫することで付着を防げます。
また、観賞中の飲食を習慣にしている場合は、テーブルを挟んで距離をとる、飲み物はフタ付きカップにするなど、日常の中でできる範囲の対策を心がけるとよいでしょう。
無理なく続けられる範囲で「テレビに近づきすぎない・画面方向に物を向けない」意識を持つことが、日々の積み重ねとして大切です。
まとめ

テレビ周りのほこりは、静電気・空気の流れ・配線の構造といった理由が重なって発生します。正しい道具と手順、そして置き場所の工夫と短時間の習慣化で、戻りを抑えながら画面まわりの見え方を整えられます。
- 帯電面はこすらず、乾拭き→最小限の湿り→乾拭き仕上げが基本
- 画面清掃NG:アルコール/強い洗剤/ティッシュ/メラミン/一般掃除シート。必要時は画面専用クリーナーをクロスに少量
- 100均活用:ハンディモップ/マイクロファイバー/画面専用クリーナーシート(ドライ)/ケーブルボックス/配線カバー/スライム/木綿手袋
- 配線はまとめる・覆うでほこりの滞留を減らし掃除しやすく
- ルーティン:毎日1分の“ひと撫で”+週1の拭き上げ+月1の背面リセット
- 生活動線の見直し(飲食・室内干し・衣類の払拭)でほこりの付着源を減らす
気づい時にすぐできる小さな一でこまめにほこり取りと日頃の対策で、テレビ周りをすっきり整えていきましょう。

