習字用具を適切に処分!墨汁・固形墨・硯の捨て方や墨汚れの落とし方

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習字用具をいざ処分となると、「墨汁はどう捨てる?」「硯は何ごみ?」と迷いませんか?

特に墨汁は、その性質から排水溝や庭にそのまま流し捨てるのは、NGなのです。

その理由とともに、その他の習字用具のお手入れや処分方法、うっかり墨汚れへの事前対策と落とし方、墨汁を使いきれるような活用例まで、ご案内しております。

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墨汁の適切な処分方法

各自治体のルール順守と環境に配慮する

墨汁は、主に煤(すす)と膠(にかわ)を混ぜた黒い液体で、顔料系インクに分類されます。

現在市販されている製品には、伝統的な製法による自然由来の成分のほか、カーボンブラック(鉱物性油煙)由来・人工顔料・合成樹脂による保存料・増粘剤などの添加物が含まれるタイプも多くなっています。

その黒色は非常に濃く、水にも油にも不溶性で、少量でも周囲のものへ色が移りやすく広がりやすい性質があり、地域全体に影響を及ぼす品目に該当するといっても過言ではありません。

とくにこのような液体ごみの扱いを含めて、家庭ごみの処理区分は自治体によって異なるケースがあるため、ルールを確認して廃棄することが重要になります。

公式サイトに記載が見つからない場合や、量が多い場合などは担当窓口へ直接問い合わせると、より適した方法を教えてもらえますよ。

墨汁の適切な捨て方

基本的には、新聞紙・布・キッチンペーパーなどに吸わせ、しっかり乾かしてから可燃ごみへ出します。

液体のまま捨てるよりも、袋の中で広がりにくい点が扱いやすさにつながります。

吸わせる際は、重ねた新聞紙の上に少しずつ墨汁を垂らし、層に染み込ませるようにすると乾きやすくなりますし、広い面に薄く伸ばすよりも、紙を折り重ねて染み込ませる方が後処理がスムーズです。

さらに、時間が許す場合は数回に分けて吸わせるとしっかり乾燥でき、袋からこぼれにくくなるでしょう。

吸収後は半日から一日ほど置いて乾燥させてからごみに出すと扱いやすく、にじみ出しにくくなりますよ。

NGな捨て方とその理由

排水溝に流す

墨汁には細かい顔料が含まれており、水に流しても完全には溶けず沈殿しやすい性質があります。

そのため、濃い色が一度付着すると流れにくく、排水トラップや配管のカーブ部分に溜まりやすく、黒ずみやにおいの原因となることもあるため、後の掃除・処理が大変になるります。

さらに、家庭内のみならず、流れ出た水流水質および浄水施設での処理負担を考慮し、排水溝へ流すのは避けたい方法です。

庭や土に捨てる

土壌に墨汁をそのまま流すと、顔料が分解されにくく、土のpHバランスが変化することで周囲の植物などへの影響が出る可能性があります。特に合成の添加剤が含まれている製品の場合、自然環境での分解が非常にゆっくりなため、長く残留することも考えられます。

また、湿った土や雨が降ったあとでは、思った以上に色が広がったり、予期しない場所に色が移ることもあります。

庭の景観が損なわれるだけでなく、近隣の土壌へ広がる可能性もあり、処理も難しくなるため、屋外へ直接流す方法も避けるようにしましょう。

大量の墨汁を捨てる時の対処法

書道教室などで大量の墨汁が出る場合、一般家庭のごみとしては処理が難しいケースがあります。

自治体によっては事業系廃棄物の扱いになる場合もあるため、必ず自治体窓口へ相談しましょう。

専門業者の依頼が必要となることもあるということを、考慮に入れておくとよいでしょう。

墨汁容器の洗い方・分別処分

まずは容器を空にして、プラスチックボトルであれば軽く水を含ませたペーパーで拭き取り、自治体ルールに沿って分別処分します。

キャップ部分や注ぎ口に墨が固まっている場合は、水を湿らせた不要な布片(ウエス)で湿布した後、綿棒や布片を使って細かな部分まできれいに拭き取りましょう。

墨が濃く残る場合は、容器内部を無理に洗い流そうとするよりも、あくまで「外側と注ぎ口中心のふき取り」を意識すると扱いやすくなりますよ。

その他の習字用具の適切な処分方法

墨・墨汁以外に習字用具には何がある?

筆・固形墨・硯・文鎮・下敷き・筆巻き・硯箱・習字バッグ・水入れ・スポイトなど、種類は多岐にわたる上、材質も紙・木・金属・プラスチックなどさまざまです。

それぞれに合った処分のため、準備が必要です。

習字用具を処分する際の具体的な手順は?

未使用または状態が良い場合:買い取り店、学校バザー、フリマアプリで引き取り先が見つかる可能性があります

使用済みの場合:自治体の分別に従う(プラ・金属・不燃など)

墨汚れがついている場合:取れる部分は軽くふきとって乾燥させておくと処理しやすくなります

とくに文鎮・硯箱や筆巻きなどは、素材によって扱いが異なるため分類を確認しましょう。

筆の処理・処分

筆は、木軸と毛の混合素材で作られていることが多く、自治体によっては可燃ごみ扱いになります。

軸部分を折れない程度に布で包むとまとめやすく、適切に処理できます。

状態の良いものは墨汁を落としたあと、ご自宅で工作材料としてリユースしてもよいでしょう。

固形墨の処分方法と注意点

固形墨は、煤と膠を香料と共に木型に入れて固めたもので、近年ではカーボンブラック(鉱物性油煙)を用いたものが多く流通しています。

砕くと粉が舞うため、砕かずそのまま紙に包むなどして可燃ごみに出す自治体が多いですが、区分が異なる場合もあるため確認が必要です。

硯の種類別の処分方法

硯は石製が多く、不燃ごみ扱いが一般的ですが、陶器製や樹脂製の場合もあるため、素材を確認して区分に沿って処分します。

欠けやひび割れがあっても不燃ごみとして出せます。

また、アイデア次第でオブジェやペーパーウェイトとしての再活用も、可能ではないでしょうか。

文鎮・下敷き・習字バッグ・硯箱・水入れ・スポイトの処分と再利用

・文鎮:金属や樹脂製が多いため、主に不燃ごみ。重さがあるため袋を二重に

・下敷き:素材により可燃ごみなど。工作用途やちょっとした敷物に再利用できることも

・習字バッグ:布製なら可燃、合皮なら自治体の区分へ

・硯箱:木製・プラ製など様々、分別に合わせた廃棄。状態により文具や手紙収納・裁縫道具や小物入れにも

・筆巻き:プラ製など様々、分別に合わせた廃棄。状態によりオブジェや敷物などにも

・水入れ・スポイト:プラスチック製が多く、資源ごみなどへ分別。観葉植物の水やり補助や絵の具の希釈などへの転用も

習字の筆や用具の洗い方・お手入れ

筆の洗い方とお手入れ

洗わずに放置すると筆の根元に墨が固まり、毛がまとまりにくくなるため、使用後は早めのお手入れがポイントになります。

  1. 新聞紙や書き損じの半紙などで、筆についた余分な墨汁を拭き取る
  2. 35~40℃程度のぬるま湯で軽く墨を落とす
  3. 根元まで指でやさしくしごき、黒い液が出なくなるまで繰り返す
  4. 乾いた布で水分をとる
  5. 毛先を整えて風通しのよい場所で乾かす
熱湯を使用すると、動物毛に含まれるわずかな脂分が抜けてしまい、毛が硬くなったり縮れたりする原因になるほか、接着部分の毛をまとめている糊が弱くなり、抜け毛や筆先の乱れにつながることがあるため、避けた方がよいでしょう

筆洗いにペットボトルも活用

筆を洗う際は、洗面所やバケツなどを使用しますが、500ml程度のペットボトルを半分にカットした中で筆先をすすぐようにすると、汚れが広がりにくく便利ですよ。

硯の手入れと洗い方

硯に残った墨汁は、新聞紙や書き損じの半紙で吸い取り、拭き取ります。

また、水洗いも可能で、柔らかいスポンジを用いて軽く撫でるようします。強くこすると表面のきめを傷めることがあるため注意します。

洗ったあとはよく乾かし、しまう際は布で包むと長持ちします。

文鎮や下敷きのお手入れ方法

・文鎮:乾いた布で拭き、汚れが気になる部分は、薄めた中性洗剤で軽く拭き取りすすいで十分乾かす

・下敷き:柔らかい布や紙などで表面を拭き、汚れや水分を吸い取りよく乾かす

手・衣類についた墨汚れを落とすには

墨汚れの原因と対策

墨汁は顔料が細かく、繊維や皮膚の溝に入り込みやすいことが特徴で、見た目以上に広がりやすく、乾くと落としにくくなることが多く厄介です

また、筆運びに十分注意しているつもりでも、思わぬところに飛び散ってしまい汚してしまう、ということもありますよね。

そのため、汚れを防ぐことが最も重要となります。

習字の道具を使う前に、汚れやすい部分をあらかじめ確認し、作業しやすいスペースを確保しておくことも、後の負担を減らす助けになります。

また、以下の準備も役に立ちますよ。

  • 作業前に腕まくりをしておく
  • 新聞紙やビニールシートを多めに広げる
  • 汚れが落ちやすいポリエステル素材の服やビニールエプロンを着る
  • 袖口はゴムで軽くまとめる   など

さらに、筆先をしごく際に力を入れすぎずゆっくり整えることもポイントです。

家庭で試せる墨汚れ洗いは

墨汁はカーボンブラックという細かな顔料を含み、水にも油にも溶けにくいため、繊維に入り込むと落としづらい性質があります。付いてすぐの少量汚れであれば、まずは次の方法で「薄くする」方法を試すことも。

付いてすぐの少量の汚れに対する一次処置方法

  1. 墨がついた部分を早めに流水で軽く流す
  2. 固形せっけんをこすりつけ、指で丁寧に揉む
  3. ぬるま湯で流し、必要なら繰り返す
  4. 洗濯機に入れる場合は、そのまま通常コースへ

ほかに使える方法

  • 歯ブラシで叩き洗いし、粒子を掻き出す
  • 台所用中性洗剤でやさしくこすると、粒子が浮きやすくなり軽い汚れは薄くなりやすく
  • メイク落とし用クレンジングを使うと、カーボンブラックが繊維から離れやすくなり、部分的に汚れを軽減

ただし、いずれも 完全に落とし切れるとは限らず、頑固な汚れには漂白剤による処理が必要になる場合があります。

白い生地の場合(塩素系漂白剤)

  1. 汚れ部分に泡タイプの漂白剤を吹きかけ、20~30分ほど置く
  2. お湯でよくすすぐ
    ※色柄物は不可

色柄物の場合(酸素系漂白剤)

  1. 40~60℃のお湯に分量の酸素系漂白剤を溶かす
  2. 汚れ部分を1〜2時間ほど浸け置く、手袋をつけてたまに軽くこする
  3. 手洗いでやさしくすすぐ
    ※デリケート素材の衣類は不可

クリーニングでのしみ抜き

広範囲や時間が経った汚れは家庭で落とし切れないこともあります。

無理にこすらず、そのままクリーニング店に持参し相談すると、しみ抜き処置などで薄くなる可能性はありますが、それでも落としきれない場合もあることを覚えておくとよいでしょう。

墨汁や固形墨の保管方法

使用済みの墨汁を保管する際のポイント4つ

・毎回、使用後は容器の口をきれいに拭く

注ぎ口に墨が残ったままだと固まりやすく、次に使用する際の流れが悪くなるため、使用後は布やティッシュで丁寧に拭き取ります。固まりかけた部分は綿棒を使うと細かい溝まで届きます。

・直射日光の当たらない場所に置く

強い日差しに長くさらされると、墨汁の粘度が変わったり、成分が分離しやすくなるため、棚の奥や引き出しなど光が入りにくい場所が適しています。

・しっかり蓋を閉めて乾燥を防ぐ

蓋が緩いと液体が少しずつ蒸発し、次に使うときに固まりやすくなります。使い終わったら一度蓋を閉め、軽く逆さにして漏れがないか確認すると安心です。

・温度変化の大きい場所は避ける

高温と低温を繰り返す環境では、墨汁の粘り具合が変化しやすく、成分が沈殿することがあります。押し入れの下段や、室温が安定した収納スペースに置くのがおすすめです。また、暖房機器の近くや窓際などは避けると状態を保ちやすくなります。

固形墨の乾燥防止策と保管方法

固形墨は、湿気と乾燥のどちらにも影響を受けやすい道具です。

使用後は毎回柔らかい布で汚れをぬぐい、通気の良いケースで保管するのが望ましいとされます。硯箱に一緒にしまう方が多いと思いますが、その場合は週に1回など定期的にフタを開けるようにするとよいでしょう。

極端な乾燥はひび割れの原因になることがあるため、未使用の場合も、時々中身をチェックするようにしましょう。

書道以外にも活用しよう

墨汁や固形墨を捨てる前に、もっと活用してみる手もありますよ。

書籍や教室で習う以外にも、今は少しネット検索すると、やり方を指南しているサイトや動画もありますので、気軽に試せるのではないでしょうか。

墨流し(マーブリング)作品作り

水面に墨を落として模様をつくり、和紙や封筒に写し取ることで唯一無二のデザインが生まれます。濃淡の出し方や墨の量を変えるだけで雰囲気が大きく変わるため、子どもから大人まで楽しめる創作方法です。

にじみを楽しむ和紙アート

墨ならではの“にじみ”を活かし、線や点を組み合わせて抽象的な作品をつくることができます。筆以外にスポンジや綿棒を使うと表情が広がり、一枚の紙でも奥行きを感じる作品になります。

漢字アートやサイン練習の材料

力強い筆致をそのまま作品にしたり、壁に飾るミニパネルに仕上げたりと、アートとして楽しめます。また細筆の動きを鍛える練習としても役立ち、文字のバランス感覚を養うのにも向いています。

その他にも、写経や写仏・絵手紙の文字など色々楽しんでみませんか?

まとめ

習字道具は種類や素材が幅広く、処分方法もそれぞれ異なります。

特に墨汁や固形墨は、家庭内および環境への配慮も含め、迷った時は自治体ルールを確認して、適切に処分するようにしましょう。

また、毎回使用した道具をこまめに手入れしておくことで、長く使いやすくなるほか、使える道具は再利用を検討するとよいでしょう。

そして、墨汚れは落としにくいため、作業前の準備がもっとも大切だということを覚えておきましょう。

それでは、この記事のポイントのおさらいです。

  • 墨汁は紙や布に吸わせて乾燥させてから可燃ごみへ(液体のまま捨てない)
  • 市販墨汁は成分が多様なため、流し捨ては避ける(水質・土壌への影響を考慮)
  • 大量の墨汁など、自治体窓口への確認が確実
  • 硯・文鎮・下敷き・習字バッグなどは素材によって分別が変わる
  • 筆や硯は使った直後の手入れが長持ちにつながる
  • 墨汚れは付いた直後の流水処置、漂白剤など段階的な処理でも落ちにくいことがある
  • 作業前に床や衣類の予防が最も有効(新聞紙・ポリエステル素材の服やエプロンなど)
  • 不要道具は、状態によってリユースや工作素材として再活用できる

また、墨汁や筆を捨てる前に、創作などに活用する視点をひろげることで、楽しみに広がるかもしれませんよ。

 

 

 

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