香り付き紅茶「フレーバード・センテッド・ブレンデッド」の違いや魅力

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紅茶

突然ですが、香り付きの紅茶などのことを指す「フレーバードティー」についてご存じでしょうか?

紅茶やお茶専門店ではよく見かける言葉ですが、普段あまりお茶を飲まない方には少し馴染みがないかもしれません。また、香り付けの方法も主に3種類あることなど、知るとさらに紅茶を楽しむ引き出しが広がるかと思いますので、これらの違いや特徴とともに魅力などをご案内していきますね。

香り付けの有無で分けた紅茶の種類

紅茶にはさまざまな分類の仕方がありますが、香り付けの有無で種類を分けたものが、ノンフレーバードティーとフレーバードティーです。

ノンフレーバードティーとは

ノンフレーバードティーとは、香りを加えず、紅茶や緑茶の茶葉そのものの風味を楽しむお茶のことを指します。
ノンフレーバーティーとも呼ばれ、シンプルな味わいが好みの方や、自分好みのアレンジで飲みたい方にぴったりのお茶といえます。

フレーバードティーとは

フレーバードティーは、紅茶や緑茶などの茶葉に香りを付けたお茶のことを指します。

フレーバーティーなどとも呼ばれ、花や果物、スパイス、ナッツ、キャラメル、チョコレートなどの香りが加えられ、より「香りや風味を楽しむ飲み物」といえるのではないでしょうか。

最近は、香りを楽しむだけでなく、花びらやドライの果皮などが茶葉に直接混ぜられ視覚的にも楽しめるものも増え、バリエーションが豊富で選ぶ楽しみも多いことも魅力的です。

日本ではフレーバーティーでも通じますが、英語の綴りではflavored teaフレーバードティ―となるため、海外ではフレーバードティ―と伝えるとよいでしょう。

フレーバードティーの製法の違いや特徴

フレーバードティーの製造方法にはいくつかの種類があり、主に「フレーバード・センテッド・ブレンデッド」の3つに分類されます。

それぞれの違いや特徴をご案内していきます。

フレーバード製法

「フレーバード flavored」は、茶葉に食品添加物として精油や香料を用いて香りのエッセンスを吹き付け乾燥させる方法で、お茶に風味を加えます。

さまざまな香料で手軽に香りを加えることが可能となったことから、各メーカーによる多種多様な商品があり、比較的手頃な価格で手に入るのが特徴です。

例えば、アールグレイやキャラメルティー、主なアップルティー、などが該当します。

アールグレイとは

アールグレイは、ミカン属ミカン科の柑橘類ベルガモット果皮から作られた精油で茶葉に香り付けされた、代表的なフレーバードティーといえます。

ベースとなる紅茶は、主にキームン(キーマン)、セイロン、ダージリン、アッサムと多様で、それぞれの風味の違いを楽しめることも魅力です。

爽やかで落ち着いた香りが特徴で、冷めても香りが損なわれにくいため、アイスティーやお菓子作りにも用いることができます。

センテッド製法

 

「センテッド scented」は、香りを吸着しやすい性質の茶葉に、香りを持つ素材を同じ空間に置いて香りを移す方法です。

歴史的に香料による香り付けより以前からこちらの製法が行われており、素材本来の自然な香りや成分を茶葉にまとわせることができます。

そのため非常に手間がかかる分、高価になる傾向があります。

例えば、ジャスミンティーや、金木犀の花の香りを移した桂花茶(けいかちゃ)、松葉を燻(いぶ)した香りを付けた正山小種(ラプサンスーチョン)などが該当します。

ジャスミンティーとは

ジャスミンティーは、「ジャスミン(マツリカ:茉莉花)」の花と緑茶の茶葉を交互に重ね、移した花の香りを楽しむお茶です。

数時間重ねた層のまま密閉して置き、さらに花と茶葉を均一に混ぜ合わせ数時間、香りを茶葉に吸着させた後、花を取り出して茶葉を乾燥させるという工程を複数回、手間をかけた製法で作られています。

茶葉もしくはティーバッグ、ペットボトル入りで市販されており、やさしい香りが楽しめます。

ブレンデッド製法

「ブレンデッド blended」は、茶葉に乾燥させた花びらや果皮(ピール)、スパイスなどの香り付け素材を直接混ぜることで香りを付ける方法です。

素材もそのまま茶葉と一緒に蒸らして抽出されるため、香りだけでなく素材そのものの風味や視覚的な楽しみもあります。また、蒸らし時間を調整することで、香りや味わいを自分好みに変化させることも可能です。

価格はやや高めとなる傾向にあります。

また、フレーバード製法およびセンテッド製法の紅茶に、さらにブレンデッドされた商品が、各メーカーから多種販売されています。

例えば、以下のタイプなどが該当します。

  • 茶葉にカルダモン、クローブ、シナモン、ジンジャーなどのスパイスを加えたチャイティー
  • アールグレイにレモンとダイダイのピール、ヤグルマギクの花びらが加えられた有名な銘柄
  • ミントティーやアップルティー、ピーチティーのうち、香料を用いたフレーバード製法に加えてミントの刻んだ葉を加えたものやドライアップル、ドライピーチを加えたタイプ
  • バラ香料やセンテッド製法に加えて、ローズペタルと呼ばれる乾燥したバラの花びらを混ぜたローズティー  等々

まとめ

フレーバードティーは、香りや見た目で楽しめるお茶として、幅広い人気を集めています。製法によって香りや味わいに違いがあるため、少量から自分の好みに合ったものを探してみるのも楽しみの一つです。

  • フレーバード flavored製法:茶葉に食品添加物として精油や香料を用いて香りのエッセンスを吹き付け乾燥させる方法
  • センテッド scented製法:香りを吸着しやすい性質の茶葉に、香りを持つ素材を同じ空間に置いて香りを移す方法
  • ブレンデッド blended製法:茶葉に乾燥させた花びらや果皮(ピール)、スパイスなどの素材を直接混ぜることで香りを付ける方法。また、フレーバードおよびセンテッドの紅茶に、さらにブレンデッドされた商品が各メーカーから多数販売。

もし、香りが強すぎると感じたり好みとは異なった場合には、アイスティーにして香りを和らげたり、ポプリなどに仕立てて楽しむというのもひとつの手です。

さまざまな紅茶の楽しみ方が、さらに広がるきっかけになるかもしれません。

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