ブールドネージュ・スノーボール・ポルボロンの違いと簡単レシピをご紹介

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食べ物

白くて丸いフォルムが愛らしい「ブールドネージュ」「スノーボール」「ポルボロン」は、どれも口の中でほろほろとほどける独特の焼き菓子ですよね。

見た目が似ていますが、それぞれ国ごとに受け継がれてきた文化背景や材料、風味、食感には個性がありました。

今回は、これら3つのお菓子の違いと特徴、ご家庭で楽しめる簡単レシピをご紹介いたします。

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ブールドネージュとスノーボールとポルボロンの違いは?

大航海時代に伝えられたポルボロンがはじまり

ブールドネージュやスノーボールのルーツといわれているのが、スペインの伝統菓子「ポルボロン(polvorón)」です。

15世紀から17世紀の大航海時代、アーモンドや砂糖がヨーロッパ各地にもたらされ、このお菓子もさまざまな国に広まりました。

その後、フランスでは「ブールドネージュ」、英語圏では「スノーボール」という名で親しまれるようになったそうです。

3つの特徴の違いを表にまとめると

はじめにそれぞれの特徴を表にまとめてみました。

改めてみると、違いがあるものですね・・・このあと詳しくお伝えしてまいります。

名称 発祥国 主な材料 食感・特徴 意味
ブールドネージュ フランス バター、小麦粉、アーモンドプードル、粉糖 サクッと軽く、ほろりと崩れる 雪の玉
スノーボール アメリカ・イギリス バター、小麦粉、ナッツ類、粉糖 ナッツのサクサクした歯ごたえ・香ばしさと軽い口どけ 雪玉
ポルボロン スペイン 焦がし小麦粉、アーモンド、ラード、粉糖 ほろほろと崩れる軽やかな食感と香ばしい風味 粉(ほろほろ)

ブールドネージュについて

「ブールドネージュ(Boule de neige)」は、フランス語で「雪の玉」という意味で、丸い形に粉糖をまとった見た目が雪玉のように見えることから名づけられました。

フランスの伝統的な焼き菓子のひとつで、クリスマスや冬のティータイムには欠かせない存在です。

主な材料)

バター・薄力粉・アーモンドプードル・粉糖などで、卵を使わないのが特徴です。

アーモンドプードルを多めに配合することで、香ばしさとしっとり感を両立させています。

生地はバターを柔らかく練り、粉糖を加えてなめらかにしたあと粉類を加え、ひとまとめにして焼き上げます。焼き上がったクッキーが冷めたら、粉糖をまぶすことで雪のような白さに仕上がります。

食感・風味)

焼き上がりはサクッと軽く、口の中でホロリとほどける繊細な食感が魅力です。

噛むほどにアーモンドの香りが広がり、バターの風味がふわっと残ります。フランスでは冬のお菓子としても親しまれています。

カフェでの提供や市販品も多いことから、ギフトとしても人気が高いお菓子です。

スノーボールについて

スノーボール(Snowball)は、英語で「雪玉」という意味で、白く丸い形状がまるで雪を手のひらで丸めたように見えることからその名が付けられました。

ブールドネージュとほぼ同じ製法で作られることが多いですが、国や地域によって微妙にレシピが異なります。

アメリカやイギリスでは「メキシカン・ウェディングクッキー」「ロシアンティーケーキ」「サザン・スノーボール」などとも呼ばれ、祝い事や冬の季節行事に欠かせない定番クッキーです。

主な材料)

バター・小麦粉・くるみやピーカンナッツ・粉糖などで、ナッツを軽くローストして香りを引き出し砕いて加えるのがポイントです。

生地を小さく丸めて焼いたあと、まだ温かいうちに粉糖をたっぷりまぶすことで雪のような純白に仕上がります。冷めた後にもう一度粉糖を重ねることで、よりふんわりとした雪化粧のような見た目になります。

食感・風味)

焼きたては少しサクサクッとしてナッツのアクセントも加わり、時間が経つにつれてしっとりとした口あたりに変化します。

ナッツの香ばしさが際立ち、粉糖のやさしい甘みと溶けるような食感が魅力です。

また、バニラエッセンスを加えて、甘さを引き立たせる場合も多くみられます。

ティータイムにはもちろん、コーヒーやホットチョコレートにもよく合い、アメリカなどでは各家庭での手作りが盛んで、特に寒い季節にはぴったりのお菓子です。

スノーボールのクリスマスのお菓子としての位置づけ

スノーボールは欧米ではクリスマスや結婚式などお祝いの場によく登場します。

白い雪のような見た目が冬を象徴し、「幸福を運ぶクッキー」として贈り物にも人気です。

日本でも冬になると焼き菓子店やカフェで見かけることが増え、家庭での手作りスイーツとしても定番になりつつあります。

ポルボロンについて

ポルボロンはスペイン・アンダルシア地方で誕生した、伝統的な焼き菓子です。

ポルボロンは「粉」を意味するスペイン語の“polvo”が語源で、その名の通り、口に入れると粉のようにほろほろと崩れる食感が特徴で、そのためまん丸というよりは少し平べったい円形の場合が多いです。

16世紀頃、小麦粉やラードが豊富に手に入るようになったことをきっかけに生まれたといわれ、やがて家庭や菓子職人の手によって祝い菓子として広まりました。

主な材料・作り方の特徴)

小麦粉を焦がすように炒ることで香ばしさとサラッとした口あたりを出し、アーモンドパウダーやラード(豚脂)、砂糖(粉糖)を加えて焼き上げ、粗熱をとった後に粉糖をまぶします。

食感・風味)

ラードは動物性脂肪で融点が低く、常温でもやわらかく溶けやすい油脂のため、仕上がりは軽く、香ばしく、やや素朴な印象になります。

口に入れると粉のようにほろほろと崩れ、舌の上でさっと消えるような軽やかさが最大の特徴です。

ブールドネージュやスノーボールに比べると、より「粉のようにほどける」食感で、香ばしいアーモンドの香りがふわりと広がります。

粉糖をまぶして仕上げる見た目は雪のように白く、クリスマスや年末年始の祝い菓子として親しまれています。

ポルボロンの複数形がポルボローネ

スペイン語では、単数形が「ポルボロン」、複数形は「ポルボローネ(polvorones)」と呼ばれます。

粉のように崩れやすいため、1個ずつ包装されることが多いため、一般的に「ポルボロン」といわれていますが、複数のクッキーを詰め合わせたギフトや、複数が入った状態などでは、パッケージに「ポルボローネ」と表記されることもあります。

ポルボロンのおまじない

スペインでは、ポルボロンを口に入れて崩れずに「ポルボロン、ポルボロン、ポルボロン」と3回唱えることができたら、幸せが訪れるという言い伝えがあります。

それは、崩れやすいこのお菓子の特徴が由来とされ、クリスマスシーズンなどになると、家族でこのおまじないを楽しむ風習もあり、「幸運を呼ぶお菓子」として愛されています。

簡単なレシピのご紹介

ブールドネージュの材料・作り方・アレンジ

材料(約20個分)
バター50g/粉糖30g/薄力粉80g/アーモンドプードル30g/仕上げ用粉糖適量

作り方

  1. 室温に戻したバターを練り、粉糖を加えて混ぜる
  2. アーモンドプードルと薄力粉を加えてひとまとめにする
  3. 生地を冷蔵庫で30分休ませたあと、丸めて天板に並べる
  4. 予熱したオーブン150~160℃で15〜18分焼く
  5. 冷めたら粉糖をまぶして完成

アレンジ方法

抹茶やココアパウダーをごく少量混ぜると、色味や香りの変化を楽しむことができます。

また、紅茶葉粉末やレモン粉末を加えると上品な風味に、ジンシャーパウダーやシナモンパウダーを加えると寒い季節にぴったりのスパイシーな仕上がりになりますよ。

スノーボールの材料・作り方・アレンジ

材料(約20個分)
バター60g/粉糖30g/薄力粉90g/ナッツ(くるみ・ピーカンなど)30g/仕上げ用粉糖適量/お好みでバニラエッセンス少々

作り方

  1. ナッツを刻み、軽くローストする。
  2. 室温に戻したバターを練り、粉糖を加えて混ぜる
  3. 薄力粉・刻んだナッツを加えて生地をまとめる
  4. 生地を冷蔵庫で30分休ませたあと、生地を丸めて天板に並べる
  5. 予熱したオーブン160℃で15分程度、焼き上がったら、熱いうちに一度粉糖をまぶす
  6. 粗熱が取れたら、さらにもう一度粉糖をまぶして「雪化粧」のような白さに仕上げる

アレンジ方法

チョコチップやシナモンを加えると、冬の香りを感じられる仕上がりになります。

また、ナッツをピスタチオに変えると、彩りが華やかになりますよ。

ポルボロンの材料・作り方・アレンジ

材料(約15個分)
小麦粉100g/アーモンドプードル50g/粉糖40g/ラードまたは無塩バター50g/シナモン少々/仕上げ用粉糖適量

作り方

  1. 小麦粉をフライパンで薄く色づくまで炒る
  2. 冷めたらアーモンドプードル、粉糖、シナモンを混ぜる
  3. ラードを加えて生地をまとめる
  4. 生地を冷蔵庫で30分休ませたあと、生地を丸めて天板に並べる
  5. 予熱したオーブンで150℃で20分程度焼く
  6. 冷めたら粉糖をまぶす

ラードを用いた伝統的なポルボロンは、粉のようにほろほろと崩れる軽やかな食感と香ばしい風味が特徴。

バターを使うと、ややしっとり香り豊かに仕上がり、日本ではこちらのタイプが主流です。

アレンジ方法

オレンジピールやシナモンをほんの少し加えると、スペインらしい華やかな香りの変化が楽しめます。

どこで買えるの?贈り物には使える?

日本における認知度と流通

ブールドネージュやスノーボールは、日本でもスーパー・コンビニ・洋菓子店・ベーカリーなどで広く販売されています。

パティスリーやデパ地下でも、定番の焼き菓子として常時ラインナップに並ぶことが多く、季節限定のフレーバーやギフトセットとして展開されることもあり、四季折々の味を食べ比べするのも楽しい魅力のひとつになってきました。

また、焼き菓子専門店やマルシェなどでは、手作りタイプのブールドネージュも人気を集めています。

近年は個包装タイプの商品も多く、ティータイムのお供や手土産にも人気です。

結婚式の引き菓子や、特に冬から春にかけてのシーズンギフトとして、ホワイトデーやバレンタインデーでも注目される存在となり、認知度も上がってきているといえるでしょう。

その他、スノーボールは海外からの輸入食品店やカフェでもよく見かけられ、チョコや抹茶など日本風のアレンジも増えています。

一方、ポルボロンはやや珍しい存在ですが、スペイン菓子専門店や輸入菓子店、オンラインショップで見つけることができます。

東京や大阪など都市部を中心に、スペインバル併設の店舗や百貨店のイベントで販売されることもあり、少しずつ知名度を高めつつあるといった状況です。

本場の味に近いラードを使ったタイプが人気ですが、最近では国内の菓子メーカーが日本人の好みに合わせて、軽めに仕立てたポルボロンを販売するケースも増えています。

いずれもSNSを通じて、「幸運を呼ぶお菓子」として話題になることも増え、日本でもファンが広がっています。

贈り物にもぴったり

雪のように白い焼き菓子は「幸せを呼ぶ」象徴とされ、結婚祝いやクリスマスギフトにもぴったりです。

白は純粋さや新しい始まりを表す色とされ、人生の節目を祝う場面にふさわしいといわれます。

そのため、ブールドネージュやスノーボールは上品な見た目とともに、「祝福」や「優しさ」を届ける贈り物として人気があります。

ポルボロンの「幸運のおまじない」の由来を添えると、心温まる贈り物になります。

また、贈る相手の幸せを願う気持ちを言葉で添えると、さらに印象深いギフトになります。

たとえば「あなたの毎日に小さな幸せが積もりますように」といったメッセージカードを添えることで、雪のようにやわらかな想いを伝えることができます。

季節の贈り物や引き菓子、ちょっとしたお礼や手土産などにも向いており、見た目の可憐さと意味の深さが両立したスイーツといえるでしょう。

手作りお菓子を楽しむ

自分で焼いたクッキーを、日常のティータイムに添えて家族の時間を過ごすのも、楽しいものです。

また、時にはラッピングして贈るのも素敵ですよね。

小さな瓶や袋に詰めて粉糖をふりかけて友人宅に持参すれば、手作りならではの温かみを感じるギフトにもぴったりですね。

まとめ

ブールドネージュ・スノーボール・ポルボロンはいずれも見た目は似ていますが、発祥国や材料、食感にそれぞれの個性がありました。表にまとめた内容は、以下の通りです。

名称 発祥国 主な材料 食感・特徴 意味
ブールドネージュ フランス バター、小麦粉、アーモンドプードル、粉糖 サクッと軽く、ほろりと崩れる 雪の玉
スノーボール アメリカ・イギリス バター、小麦粉、ナッツ類、粉糖 ナッツのサクサクした歯ごたえ・香ばしさと軽い口どけ 雪玉
ポルボロン スペイン 焦がし小麦粉、アーモンド、ラード、粉糖 ほろほろと崩れる軽やかな食感と香ばしい風味 粉(ほろほろ)

フランス・アメリカ・スペインという異なる文化の中で育まれた「白くほろほろとほぐれるお菓子」は、どれもティータイムにぴったりですね。

それぞれの違いに想いを馳せつつ、市販品やお好みのレシピで作って、楽しんでみてはいかがでしょうか。

その風味と口どけのやさしさが、心まであたたかくしてくれるひとときを。

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